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「睡眠時無呼吸症候群」が、体に与える本当の影響|横浜市青葉区にある内科、小児科、家庭医療-ファミリークリニックあざみ野

「睡眠時無呼吸症候群」が、体に与える本当の影響

夜のいびき、息が止まる、途中で目が覚める、朝からだるい、日中の眠気が強い…
こうした症状の背景にあるのが 睡眠時無呼吸症候群(SAS) です。

SASは「眠りの病気」と思われがちですが、実は
心臓・血管・血糖値・脳・呼吸・寿命 にまで影響する“全身の病気”です。
ここでは、SASが全身に及ぼす悪影響を、わかりやすく数字で説明します。

 

SASで高まる身体疾患のリスク

心血管疾患

高血圧 → 約2〜3倍
冠動脈疾患(心筋梗塞など) → 約3〜5倍

寝ているあいだは本来、「副交感神経」が働き体を休めますが、呼吸停止が続くと体は命の危険を感じ、夜間も常に「交感神経」が働く状態になってしまいます。
過剰な交感神経の働きは、血圧の上昇やさまざまな機序を通して血管にダメージを蓄積させてしまいます。

 

糖尿病・脂質異常症

2型糖尿病 → 約2.5倍
脂質異常症 → 約2〜3倍

睡眠中の低酸素状態、交感神経の過活動がインスリン抵抗性や脂質代謝異常をもたらし、血糖コントロールの悪化につながることがわかっています。

 

脳卒中

脳卒中 → 約2倍  ※重症SASでは 3〜4倍に上昇

心疾患と同様、睡眠中の酸欠状態が血管のダメージ蓄積につながり、脳出血や脳梗塞のリスクを高めます。

 

全死亡率(“寿命”に関わる指標)

・無治療の重症SASでの 全死因死亡率 → 約2〜3倍

一方で、CPAP治療を継続すると死亡リスクは健常者とほぼ同等まで低下します。

 

誤嚥性肺炎・呼吸器合併症

・高齢者の誤嚥性肺炎 → 約1.8倍

睡眠中の呼吸の乱れが嚥下反射(飲み込み)に影響するためと考えられています。

 

交通事故

・交通事故 → 約2〜7倍

SASは日中の眠気をもたらすため、交通事故のリスクも高まります。

 

SASリスクまとめ表

合併症 リスク倍率
高血圧 2〜3倍
冠動脈疾患 3〜5倍
糖尿病 2.5倍
脳卒中 2〜4倍
全死亡率 2〜3倍
誤嚥性肺炎 1.8倍
交通事故 2〜7倍

 

SASは単なる「呼吸が止まる病気」ではなく、致死的な疾患につながる重大な生活習慣病の一つだということがわかります。

 

 治療によりコントロールできる病気

SASはこのようにリスクの高い病気ですが、一方で治療によく反応し、治療を受ければ高率に大きく改善する病気でもあります。

例えば適切なCPAP治療を続けることにより、

  • 血圧・血管へのストレスが改善
  • 脳卒中リスクが低下
  • 日中の眠気が改善し事故リスクが低下
  • 生命予後が改善(死亡率が下がる)

などの良い結果につながることがわかっています。

糖尿病などと異なり、ほぼすべてのSASの無呼吸はCPAPでコントロールできますし、薬のような大きな副作用もありません。

にも関わらず、SASは診断を受けたり、治療を受けている人が極端に少ない病気です。
SASがある人のうち、実際に治療を受けている人は10%にも満たないと言われています。
例) 日本人の推定SAS患者 950万人、 CPAP治療を受けている患者 60万人

睡眠は人生の1/3。
その時間に体に余分な負担がかかってしまわないよう、気になったらぜひ一度検査を受けてみてください。
また、SASの診断がついているが治療を受けていない方は、できるだけ早く治療を受けるようにしましょう。