
犬や猫にかまれた傷は、「小さな傷だから大丈夫」と思われがちですが、感染症や深い組織の損傷を起こすことがあります。
特に手や指の傷は重症化しやすいため、早めの受診が大切です。
犬にかまれた場合
犬はかむ力が非常に強く、見た目以上に皮膚や皮下組織、筋肉などが損傷していることがあります。
傷口が大きく裂けたり、皮膚の下で組織が押しつぶされたりすることもあり、縫合が必要になる場合もあります。
日本国内では、犬にかまれたことによる狂犬病の心配は基本的にありません。
日本では1956年以降、国内での狂犬病発生は確認されていません。
ただし、海外で犬や野生動物にかまれた場合は注意が必要です。
狂犬病は発症するとほぼ100%致死的な病気であり、速やかな医療機関受診とワクチン接種が必要になります。
猫にかまれた場合
猫の咬傷は犬より傷口が小さいことが多いため、軽く見られがちです。
しかし実際には、犬より感染を起こしやすいことが知られています。
猫の口の中にはさまざまな細菌が存在しており、さらに牙や爪が細く鋭いため、細菌が皮膚の深い部分まで入り込みやすいからです。
特に手指をかまれた場合は、数時間から1日程度で赤みや腫れ、強い痛みが出現することがあります。
重症化すると、
- 蜂窩織炎(皮膚の深い感染)
- 腱鞘炎
- 関節炎
- 骨髄炎
などを引き起こすことがあります。
咬傷後に大切なこと
犬や猫にかまれた場合は、まず傷口を流水で十分に洗い流すことが重要です。
そのうえで必ず医療機関を受診してください。
特に次のような場合は早めの受診が必要です。
- 手や指をかまれた
- 傷が深い
- 赤みや腫れがある
- 糖尿病や免疫力が低下する病気をもっている
医療機関では、
- 傷の洗浄
- 異物の除去
- 消毒処置
- 深部損傷の確認
などが行われます。
感染リスクが高いと判断される場合には、感染予防を目的として抗菌薬(抗生物質)を処方します。
また、土壌中などに存在する破傷風菌が傷口から侵入する可能性があるため、ワクチン接種歴によっては破傷風トキソイドなどの予防処置が必要になることがあります。
まとめ
犬や猫による咬傷は、見た目以上に重症なことがあります。
- 犬咬傷は組織損傷が大きい
- 猫咬傷は感染リスクが高い
- 傷が小さくても安心できない
- 早期の洗浄と医療機関での処置が重要
- 必要に応じて抗菌薬の投与や破傷風予防を行う
「少し傷がついただけ」と様子を見ているうちに感染が進行することもあります。
犬や猫にかまれた際は、早めの受診をご検討ください。
ファミリークリニックあざみ野では外科にて動物咬傷に対応しています。
お困りの際にはまずは一度ご相談ください。


