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尿路結石とは?
尿の中の成分が結晶化して石のようになり、腎臓や尿管、膀胱などの尿の通り道にできる病気です。
どんな症状?
一番の特徴は…突然始まる、激しい腰やわき腹の痛み!です。
- 痛みに強い人でもうずくまって動けなくなるほどの強い痛みであることが多いです。
- 痛みがあらわれるのは「明け方に多い」と言われています。
- 典型的には片方の腰が痛みますが、わき腹からそけい部にかけて痛みが出ることもあります。
- 血尿(赤い尿・ピンクの尿)が出ることもあります。
どうやって診断するか?
① 尿検査
- 血尿(潜血反応)が出ていないかを確認します
② 超音波(エコー)検査
- 結石により尿管内で尿がせきとめられ、うまく流れずに腎臓にたまると「水腎症(すいじんしょう)」という状態になります
- 超音波検査で、この水腎症の有無をチェックします
- 血尿と水腎症が確認されるとほぼ100%尿路結石だといわれています
③ レントゲン、CT検査(必要に応じて)
- 以前はレントゲンが用いられていましたが、最近はエコーで診断することが多いです
- CTでは小さな石も見つけやすく、結石の正確な位置と大きさがわかります
治療法は?
結石の大きさや場所によって治療法が変わります。
結石がなくならないと水腎症から腎障害を起こすこともあるので、治療は重要です。
痛みを抑える
- まずは激しい痛みを抑えるため、痛み止めを使用します
- 効果の高い坐薬が使われることが多いです
結石が出るのを待つ(保存療法)
- 7mm以下の結石なら、自然に流れ出る可能性が高いです
- 痛みが治まったら水分をしっかりとり、尿の量を増やします(1日2L以上を目安に)
- 結石を排出しやすくする薬(ウロカルン、利尿薬、αブロッカーなど)を使用することもあります
砕石治療(体外衝撃波結石破砕術:ESWL)
- 自然排石されない場合、砕石治療をします
- 超音波の衝撃で、体の外から石を砕いて尿と一緒に出す治療です
- 最近では入院せず外来で治療することも多いです
内視鏡治療
- 結石が大きい、自然排出が難しい場合は尿道から内視鏡を入れて直接取り出す治療が行われます
再発予防のために
尿路結石は再発しやすい病気です。予防のポイントは…
- 水分をしっかりとる(1日2L以上の尿を目指す)
- 動物性たんぱく質・塩分・シュウ酸(ほうれん草、チョコレートなど)をとりすぎない