
帯状疱疹とは
からだの片側の一部にピリピリした痛みと赤い発疹、水疱があらわれる病気です。夜も眠れないほど痛みが激しいこともあり、皮膚症状が治ったあとも「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれる神経痛が長引くこともあります。
帯状疱疹の増加
ここ数年、帯状疱疹の患者さんが増えています。
帯状疱疹の原因は、子どもの頃に感染した水ぼうそうウイルスです。水ぼうそうは治ってもウイルスが神経細胞に潜伏感染を続け、免疫力が落ちてきた時に発症します。日本人の成人の90%以上は帯状疱疹の原因となるウイルスが体内に潜伏しており、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症すると言われていました。しかし最近では、40代や50代での発症も珍しくなくなってきています。
帯状疱疹が増加している原因は「ワクチンの普及により子どもの水ぼうそうが減った」ことだと言われています。以前は水ぼうそうの子どもがどこにでもいたため、大人は免疫力を自然と高める機会(ブースター)がありました。しかし、ワクチンの普及により水ぼうそうの子どもが激減したことで、ブースターを得る機会が減り、帯状疱疹が増加してしまっていると考えられます。
50歳を過ぎたら帯状疱疹予防
2025年度から65歳以上の方を対象に定期接種がはじまりましたが、前述の通りここ最近帯状疱疹の発症の低年齢化が進んでおり、65歳まで接種を待つことはおすすめできません。50歳になれば接種が可能となりますので、なるべく早期に接種をご検討ください。
帯状疱疹予防のワクチン
帯状疱疹Q&A
Q. 以前、帯状疱疹にかかったことがある人もワクチン接種できますか?
A. 接種できます。免疫力が下がると再び発症する可能性があるため予防が大切です。
Q. 帯状疱疹はうつる?うつらない?
A. 帯状疱疹は体内に潜伏している「水痘・帯状疱疹ウイルス」が原因で発症するため、帯状疱疹としてうつることはありません。ただし、みずぼうそうにかかったことがない人には感染して、みずぼうそうを発症することがあります。