
じんましんは、皮ふに突然、赤くてかゆい“はれ”が出る病気です。虫にさされたときのようなふくらみができて、数時間〜1日で消えることが多いです。でも、何度もくり返したり、なかなか治らないこともあります。
春や秋など、寒暖差の大きい時期はじんましんが出やすい時期でもあります。
じんましんの原因は?
じんましんは体内のアレルギー反応が皮膚にあらわれるものですが、そのほとんどは原因となるアレルゲンがわからず、検査をしても見つかりません。そのため「何か特別なものを食べた、さわったわけではないのに突然じんましんが出た」ということがよくあります。
子どもの場合は、ウイルス感染が最大の原因であるといわれており(ウイルスに対するアレルギー反応)、カゼをひいたときにじんましんが出やすいのはそのためです。
じんましんは、皮膚の血管の周りにあるマスト細胞が刺激されることでヒスタミンという物質がでてくることで起こります。
最近の研究では血液の中にこの反応を刺激するタンパク質(自己抗体)を持つ人がいることがわかっていますが、多くの場合、原因の特定はできません。
血行が良くなると症状が悪化するため、入浴や運動、飲酒などで悪化することがよくみられます。
慢性じんましんとは
じんましんが6週間以上出たり消えたりを繰り返す場合を、慢性じんましんといいます。慢性じんましんは、夕方から朝にかけて症状が悪化することが多く、数か月から数年続くこともあります。
急性じんましんと同様に、感染やストレス、疲労などで悪化することもあります。
じんましんの治療方法
治療には、原因物質となるヒスタミンを抑える抗ヒスタミン薬(アレグラ、アレロック、ザイザルなど)が使われ、よく効きます。
多くの場合で症状を抑えることができますが、薬がなかなか効かず、数種類の薬が必要になる場合もあります。ほかに、漢方薬や免疫を調整する薬を補助的に使うこともあります。
じんましんは治ったと思って薬を中止すると再燃することが多いため、表面上じんましんが出なくなってからもしばらくの間薬を飲み続けることがすすめられます。長期間にわたり薬の服用が必要となることもありますが、うまくコントロールしたうえで徐々に減量していくことで、いずれ薬をやめられることが多いです。