
「赤ちゃんの機嫌が悪いと思ったら、おしりが真っ赤!」なんていうことは、多くの保護者の方が経験されることです。赤ちゃんの皮膚は弱いので、気をつけていたとしても、おむつかぶれになってしまうことがあります。そんなおむつかぶれの、米国皮膚科学会が推奨する予防と治療のヒントをご紹介します。
汚れたおむつはできるだけ早く交換
おむつが汚れたらできるだけ早く交換することが、予防にも治療にも最も重要です。湿った環境でおむつかぶれは悪化します。早めのおむつ交換で「乾燥」させてあげましょう。
おむつの中はこすらず優しく洗浄
おむつの中を「清潔」にするために、水とやわらかい布で洗浄しましょう。アルコールや香料を含まないおしりふきを使ってもいいでしょう。かぶれがひどい時は、布やおしりふきで拭うと、痛いですし、それ自体がかぶれを悪化させてしまいます。水をトリガースプレー(強めの霧吹き)などに入れて噴射し、その水圧で優しく汚れを落としましょう。
そしてすぐにおむつを履かせるのではなく、よく「乾燥」させてからおむつを履かせるのがポイントです。
亜鉛華単軟膏をぬる時はケーキにクリームをぬるようにたっぷりと
病院ではよく、おしりかぶれに「亜鉛華単軟膏」が処方されます。患部を保護し、炎症をやわらげる効果と、浸出液を吸収して乾燥させる働きがあり、皮膚の再生を助け治りを良くしてくれます。
〜亜鉛華単軟膏の使い方〜
・おしりを洗って乾燥させた後に赤みがある部分が隠れるようべったり厚く塗る
・オムツ替えの度に、汚れが付いた部分の亜鉛華単軟膏はやさしく拭き取り、軟膏が薄くなった部分に重ねて塗り足す
・お風呂に入る前に、おしりに付いている亜鉛華単軟膏にベビーオイルなどをしみ込ませて落としやすくする
・よく泡立てた石鹸と微温湯でおしりをこすらないようにやさしく洗い、亜鉛華単軟膏をきれいに落とす
・洗った後は、やわらかいタオルをおしりに押し当てるようにして水分を拭き取り乾燥させる
・おしりを乾燥させた後、赤みがある部分が隠れるように亜鉛華単軟膏をべったり厚く塗る
感染かもと思ったら早めに医師に相談を
全身の発熱や皮膚の水ぶくれ、膿、激しい痛みが出現したり、上記のケアによってもおむつかぶれが悪化したり広がってくるようであれば、通常のおむつかぶれではなく感染を起こしているかもしれません。早めに医師に相談しましょう。