
気管支喘息は、気道が狭くなり、呼吸がしづらくなる病気です。喘息発作が繰り返し起こり、呼吸困難や咳、喘鳴(ぜんめい)などの症状が現れます。早期の診断と適切な治療が重要です。
気管支喘息の特徴
気管支喘息は、外的な刺激(アレルゲンや煙、風邪など)によって気道が過敏になり、気道粘膜に炎症を起こします。この炎症により気道が狭く、敏感になり、喘息発作が引き起こされます。喘息は慢性的な病気であり、症状が軽くなる時期と悪化する時期が交互に現れることが特徴です。急性の発作を防ぐためには、継続的な治療が必要です。
かつて気管支喘息は年間に何万人もの死者を出す病気でしたが、近年では治療の進歩、特に吸入ステロイド薬の普及により死亡者数は大幅に減少しています。しかし今でも重症化すれば命に関わる病気であることは変わりなく、しっかりとした治療と予防を行うことが重要です。
症状
気管支喘息の主な症状には次のものがあります:
- 呼吸困難: 特に夜間や朝方に悪化することが多い。
- 喘鳴(ぜんめい): 息を吐くときに「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった音がする。
- 咳: 特に夜間や朝方に強くなることが多い。
- 胸の圧迫感: 呼吸がしづらく、胸が締め付けられるような感覚。
検査と診断
気管支喘息を診断するためには、いくつかの検査が行われます。
- スパイロメトリー(肺活量測定): 呼吸機能を測定し、気道が狭くなっているかどうかを確認します。特に**FEV1(1秒量)**が低下することが特徴です。
- ピークフロー測定: 呼吸のピーク流量を測定し、気道がどれくらい狭くなっているかを評価します。
- アレルギー検査: アレルゲンが原因で喘息を引き起こしている場合、血液検査や皮膚テストでアレルギー反応を調べます。
- FeNO検査(呼気一酸化窒素検査): 炎症があると、気道から一酸化窒素が多く排出されます。FeNO検査では、呼気中の一酸化窒素を測定し、気道の炎症の程度を確認することができます。
これらの検査により、喘息の診断と重症度の評価が行われます。
当院ではFeNO検査、もしくはスパイロメトリーによる喘息の診断を行っております。
治療
気管支喘息の治療は、症状の管理と発作の予防が重要です。治療は主に薬物療法が中心となります。
1. 薬物療法
- 吸入ステロイド薬: 気道の炎症を抑えるために、毎日吸入します。喘息の長期的な管理に不可欠な薬です。
- β2刺激薬(短時間型・長時間型): 気道を広げる薬で、急性の発作時に使用します。短時間型は発作時に使用し、長時間型は予防的に使用します。
- ロイコトリエン受容体拮抗薬: アレルギー反応を抑え、喘息の症状を軽減するために使用されます。
- 抗IgE抗体薬: 重症の喘息患者に使用され、アレルギー反応を抑える効果があります。
2. 予防
- アレルゲン回避: アレルギーが原因の場合、アレルゲンを避けることが最も効果的な予防策です。例として、ホコリやペットの毛、花粉、煙などが挙げられます。
- 禁煙: 喘息を悪化させる原因となるため、タバコは避けましょう。
- 適切な湿度管理: 室内の湿度を適切に保つことで、喘息の発作を防げることがあります。
3. 生活指導
喘息患者は、症状がひどくなる前に発作を予防するための生活習慣が重要です。
- 適度な運動: 呼吸機能を改善し、体力をつけるために有酸素運動をすることが推奨されます。ただし、運動誘発喘息を避けるため、発作がひどい時期は避けることが必要です。
- 体重管理: 過体重や肥満は喘息を悪化させる原因となるため、健康的な体重を維持することが重要です。
気管支喘息は長期的な管理が大切です
気管支喘息は慢性疾患であり、治療は長期的な管理が必要です。薬物療法を中心に、生活習慣の改善やアレルゲンの回避が効果的な予防策となります。発作が起きた場合でも、早期に対応することで症状を軽減し、生活の質を保つことができます。定期的に医師の診察を受け、適切な治療を行うことが大切です。