
RSウイルスとは?
RSウイルスは、風邪ウイルスの一種です。
普通はがかかっても鼻風邪で終わりますが、赤ちゃんや高齢者がかかると重症化することがあり、人生の両端で悪さをするウイルスと呼ばれています。
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乳幼児では…
気管支炎や肺炎を起こし、呼吸状態が悪化することがあります。入院が必要となるケースも多いです。 -
高齢者や持病のある方では…
インフルエンザと同じくらい肺炎の原因になることがあります。
RSウイルスは毎年秋から冬にかけて流行し、その時期の小児科病棟はRSウイルスの患者さんでいっぱいになることがよくあります。
一度かかっても何度でも感染するのが特徴です。
RSウイルスワクチンには2種類あります
今までRSウイルスに対するワクチンはありませんでしたが、2024年に2種類のワクチンが発売されました。
それぞれ対象が異なります。
ワクチン名 | 対象 | 接種目的 | 接種時期 | 回数 |
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アブリスボ | 妊婦(24~36週) | 赤ちゃんへの抗体移行 → 乳児期の重症化予防 | 妊娠中 | 1回(妊娠ごと) |
アレックスビー | 60歳以上の高齢者 | ご本人の感染・重症化予防 | 一年中(流行前が理想) | 1回 |
アブリスボについて詳しく
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アブリスボは妊婦さんに接種することで、生まれてくる赤ちゃんをRSウイルスから守るためのワクチンです。
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接種により、赤ちゃんの体内に抗体が移行し、生後6か月頃までのRSウイルス感染による重症化(肺炎・入院など)を防ぐ効果が期待されます。
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対象:妊娠24週~36週の妊婦さん
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効果:赤ちゃんのRSウイルスによる入院リスクを約8割減らすと報告されています
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副反応:接種部位の痛み、頭痛、倦怠感など。通常は軽く数日で改善します。
ワクチンはこんな方におすすめです
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秋〜冬にご出産予定の方
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上のお子さんが保育園・幼稚園に通っている
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ご家族に高齢者や基礎疾患のある方がいる
当院での接種は予約制となります。接種ご希望の方はご連絡いただくか、スタッフまでお申しつけください。