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百日咳とは?|横浜市青葉区にある内科、小児科、家庭医療-ファミリークリニックあざみ野

百日咳とは?

百日咳は、百日咳菌による感染症で、長く続く強い咳発作が特徴です。
最近では、思春期や大人でも増えており、子どもの病気ではなくなっています。
小児期に接種するワクチンの効果は約10年で低下するため、成人や高齢者でも再感染のリスクがあります。

症状の特徴と経過

  • 最初(カタル期):風邪のような症状(1~2週間)
  • 次に(発作期):特徴的な激しい咳発作(2~3か月)、咳の後に「ヒュー」という音や吐き気が出ることも
  • 最後(回復期):少しずつ良くなっていく(1~2週間)

▶ 全体の経過は約3か月(「百日」の由来)
大人では命にかかわることは少ないですが、喘息や喫煙者では悪化しやすいです

感染経路と感染力

  • 飛沫感染(咳やくしゃみのしぶき)で広がる
  • 潜伏期間は7~10日
  • 最も感染力が高いのは発症後2週間くらい

診断

  • 診断は難しく、流行期でなければ風邪として見逃されていることが多いです
  • 接触歴(近くに感染者がいなかったか)、咳の長引き方などの情報が診断の助けとなります
  • 当院では3日程度で結果が出るLAMP法を用い、診断に役立てています

治療

  • 抗生物質(抗菌薬)を使用しますが、症状を改善する効果は期待できません
  • ただし、抗菌薬を5日間内服すれば、感染力はなくなるとされています
  • 同様に咳止めなどの症状に対する薬も効果があまり期待できないとされています
  • 発症から3週間以上経過している場合、抗菌薬は無効です

予防

  • 生後2ヶ月から接種可能なワクチンの接種は必須です(乳幼児は重症化のリスクが高いです)
  • 生後2ヶ月未満のリスクを埋めるため、妊婦が接種するワクチンも推奨です
  • 海外では大人も10年ごとの追加でのワクチン接種が推奨されています

学校・職場での対応とまとめ

  • 特有の咳が消えるまで
    または
  • 抗菌薬を5日間内服するまで
    →出席・出勤停止
  • 医師が「感染のおそれなし」と判断すれば復帰可能
ポイント 内容
どんな病気? 長く続く激しい咳、最近は大人にも多い
感染経路 飛沫感染(咳やくしゃみ)
潜伏期間 7~10日
治療 抗菌薬が中心、咳止めはあまり効果なし
予防 ワクチン、思春期・大人も追加接種が望ましい
出席停止 咳が消えるまで、または抗菌薬5日間服用

 

当院ではご自身の予防と乳幼児を守るため、大人や妊婦さんに対するワクチン接種も推奨しています。ご相談はクリニックまでお気軽にどうぞ。