
血圧は、自分の体の「サイン」のひとつです。
年齢とともに、血管がかたくなりやすくなるため、血圧は少しずつ上がっていく傾向があります。
血圧が高い状態が続くと、血管の壁に高い圧がかかり続けることになり、動脈硬化が進行し、心筋梗塞・脳梗塞といった重大な病気になるリスクが高まります。
「高血圧」と言われたことがある方だけでなく、血圧のお薬を飲んでいる方も、健康が気になる方も、ぜひご自宅での血圧チェックを習慣にしましょう!
高血圧の目安は?
自宅で測ったときに、
- 上の血圧(収縮期血圧)135mmHg以上
または - 下の血圧(拡張期血圧)85mmHg以上
が続く場合は、注意が必要です。
※血圧は、運動や緊張、寒さなどによっても変動するため、平均をみることが大切です。
正しく測るコツ
・毎日、同じ時間・同じ姿勢で測りましょう
・朝と夜に測るのが理想です
・朝はトイレに行ったあと、朝食前に測りましょう
・手首ではなく、上腕(うでの付け根)で測るタイプの血圧計がおすすめ!
最近は、スマホと連動してデータを記録できる血圧計も販売されています。
ドラッグストアや家電量販店で、見やすくて使いやすいものを探してみてくださいね。
冬は注意が必要です!
冬になると血圧は上がる傾向にあります。
気温の低下や塩分摂取量の増加が原因といわれていますが、まだはっきりとしたことはわかっていません。
東日本大震災のあと、被災した住宅にそのまま住んでいた人と仮設住宅に住んでいた人の血圧を比較したところ、仮設住宅に住んでいた人の冬の血圧の上昇が少なかったことから、自宅の室温の差が影響している可能性も考えられています。
季節による血圧の差は人それぞれですが、正常血圧の人はほとんど差がなく、もともとの血圧が高い人ほどその差が広がることがわかっています。平均すると差は8〜10mmHgと言われています。
高血圧の方は、いつも通り服薬していても寒い時期には血圧が基準値をこえてしまうことがあります。
冬は心筋梗塞や脳卒中が増える季節でもあります。
これは、寒さによる血圧の上昇が影響していると考えられています。特に寒い朝やお風呂場・トイレなど、急に冷える場所では血圧が急上昇することもあり、要注意です。
冬の血圧対策
① 医師に薬の調整をしてもらう
→ 冬の間だけ薬を増やす、強くするなど、降圧薬の調整が可能です。
② 塩分を控えめに!
→ 一日の目安は以下の通りです:
推奨量 | 男性 | 女性 |
厚生労働省 | 7.5g未満 | 6.5g未満 |
高血圧学会 | 6g未満 | 6g未満 |
WHO | 5g未満 | 5g未満 |
・薄味に慣れていく
・加工食品を減らす
・だしを活かして調味料を控える
・和食と洋食をバランスよく!
③ 室内の温度差をなくす工夫を
・脱衣所やトイレ、廊下をなるべく暖かく
・重ね着や防寒グッズも活用しましょう!
最後に
自宅での血圧チェックは、小さな体の変化を早めに見つける大切な習慣です。
気になることがあれば、いつでもご相談ください。