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風邪をひいて声が出ないときの対処法|横浜市青葉区にある内科、小児科、家庭医療-ファミリークリニックあざみ野

風邪をひいて声が出ないときの対処法

風邪によって声が出なくなる(声帯炎による一時的な失声・嗄声)ことはよくある症状で、いくつかの対処法があります。

 

声帯の安静(ボイスレスト)

声帯の炎症を悪化させないためには、できるだけ声を出さずに安静にすることが最も効果的です。
声が出にくいときは無理に声を出そうとしてしまいがちですが、そうすると声帯にポリープや結節ができる可能性があります。

仕事などでどうしても声を出さなければいけない方もいらっしゃると思います。
クリニックで「なるべく職場で配慮いただけるよう」診断書を発行することも可能なので、お困りの場合はご相談ください。

十分な水分補給

声帯にとって乾燥はとても良くないことで、避けなければいけません。
以下に理由を示します。

1.振動がスムーズに行われない
声帯は粘膜で覆われていて、水分があることで柔軟に振動し、声を出すことができます。乾燥するとこの動きがぎこちなくなり、声がかすれたり、出しづらくなります。

2. 炎症や損傷のリスクが増す
乾いた状態で声を出し続けると、摩擦が大きくなり、声帯に微細な傷がついたり、ポリープや結節ができることがあります。

3. 回復が遅れる
声帯炎や風邪で傷んだ声帯が乾燥していると、治りが遅くなる傾向があります。
声帯の乾燥を防ぐため、水分を頻繁に摂取するようにしましょう。
一回にたくさんの水分を摂る必要はないので、10分おきに少量でもよいので水分を摂るようにしましょう。
水分は声帯を潤して機能を維持し、回復を促進してくれます。
歌手がコンサートなどで傍らにペットボトルの水を置き、定期的に水分摂取をしているのはこのためです。

加湿と吸入

蒸気の吸入や、室内を加湿することも効果的です。
特に冬場は必ず加湿器を使うようにしましょう。
風邪で鼻が詰まって口呼吸になってしまっているときは、より声帯が乾燥のリスクにさらされます。
必要に応じて鼻詰まりの薬を処方してもらうなどにより、鼻呼吸を維持することが望ましいです。

薬の活用

吸入ステロイド薬や一部の漢方薬が使われることがありますが、薬による声の直接的な改善には限界があります
処方薬ではありませんが、響声破笛丸という市販薬が使われることもあります。声を酷使する職業(アナウンサー、歌手など)の方たちによく使われています。

声が出ないことに対しては、薬による治療よりも、上記にあげた声帯のケアを忠実に実行することのほうが効果的です。